Wayne Douglas was born in South Auckland New Zealand and resides in Taranaki. He lived in Japan for eighteen years, working in local level international relations, education and translation. He felt compelled to write Under the Rising Sun following a life changing experience.
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これはノンフィクションです。壁にぶつかりながら練り上げた内容です。挑むべき試練があり、打ち勝たなければいけない障害がありました。国際間の架け橋になるべくキャリアを築こうとしてニュージーランドから日本にやってきた青年が主人公になって展開するストーリーです。
予想だにしなかった旅の中で、見る影もなくなる薬物依存を乗り越えた後、世界的にも知名度のある医師や、病院、彼らを支持するネットワークに主人公のシェインは戦いを挑みます。そして日本の司法の全体像を探りながら裁判を進めていきます。
東日本大震災、多くの人を飲み込んだ津波、原発事故の影響を受けながらシェインは避難を続けます。放射能漏れや余震、そして計画停電の中でも上告理由書を手探りで書き続け、たった一人で裁判に立ち向かっていくのです。彼の前に立ちはだかっているのは、乗り越えられない困難にしか見えませんが、その中でも決意が揺らぐことはありません。
精神薬理学の世界的権威である、ヘザー・アシュトン教授はシェインの窮状また彼の熱意に応え、珍しいことに裁判のサポートをし、それが世界規模の注意喚起につながるように協力してくれます。
シェインは彼の最終目標を社会にむけます。マスコミで事態を公表し、ウエブサイトを立ち上げ、国際嗜癖医学会でのスピーチ、またBZ医薬意見交換会に参加し日本政府への要望書にも協力。ストーリーのエンディングは、彼の最後までの信念を示すものとなります。
エキサイティングな内容にあふれたこの本は、読者をシェインの壮大な旅に引き込みます。同時に、裁判のシーンで考えさせられる問題があり、また外国人の目で見た日本での生活がどのようなものであろうか読者を魅惑します。
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“ストーリーの中のストーリー”
ピーター・ブレギン医師
精神科の世界第一人者
米国ニューヨークUS
「アンダー・ザ・ライジング・サン」の提案をジョン・ブレイク出版にお送りくださって心から感謝いたします。この件を更に検討してくださった編集チームに既に引き継ぎました。彼らはこの本のアイデアが驚くほど興味深いものである事を信じて疑ません。そして豊かな可能性を見出しています。
ジョン・ブレーク出版会社
英国ロンドン
“ただただ、外国で裁判を起こすことがどんなにか困難であったかと思います。オーソンウェルズの「審判」のシーンが浮かんでくるようです。法廷は異様に映ったであろうし、疲労困憊し、孤独で支える人のいない戦いであったと・・・”
薬害オンブズバーン会議の別府医師
世界的に著名な医師
“丁寧で心のこもった返事をありがとう。私は自分の言葉が厳しすぎたのではないかと心配していましたが、前向きに解釈してくれたのですね。基本的に私はいつも正直でありたいし、あなたの本をベストセラーにさせたいと思っています。でも・・・私は、あなたが裁判を起こすまで、まだ面識がなかったことを忘れていました。謝りますーごめんなさいね。この頃少し、時間とか出来事が混乱したりすることがあります。私はあなたとずっと知り合いで、話を最初から知っていて、なんだか一緒に戦ってきた気がするんです。”
アシュトン教授
ヘザー・アシュトン教授(英国、ニューカッスル・アポン・タイン大学名誉教授、臨床精神薬理学)
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- “今や全てがうまく出来上がろうとしています。あなたは早くも立派なライターになりつつあるようです。 内容豊かな物語になりどこを読んでも大変よく書かれていて・・・あなたが最終章を書き上げるまで健康に気をつけてしっかりしていないと・・・生きて最後がどうなるか見届けないといけませんから。成功を祈っています。”
- “親愛なるウェインさん、プロローグ(序章)、エピローグ(終章)、そして17章、全て素晴らしい。本当に素晴らしい!”
- “What you have the opportunity to write about is a real global tragedy, an epic of disaster including your own personal story that you have managed to rise above and overcome - perhaps aided by a stoical personality, tenaciousness and courage!
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この本が提供するものとは?
- 推薦された: ヘザー・アシュトン教授(英国、ニューカッスル・アポン・タイン大学名誉教授、臨床精神薬理学)
- 新しい視点・多様性に富む・歴史的である: 日本が舞台です。異国の地での薬物依存、日本の司法システムの全体像。3.11-福島での被災、国際嗜癖医学会、政府への要望書、外国人の目で日本での生活、人間的要素に溢れています。東日本大震災と原発事故という歴史的事実が起こった瞬間に読者を引き込みます。
- 中立的・インパクトのある・目を覚ます: 作者による判断がない客観的事実に基づいた内容で、話題性があります。ストーリーの背景には、世界規模で起こっている重大な社会問題についての事実、参考になる情報もあります。
- リアリティーを感じる: 考えられないような場面もありますが、全ての出来事は実際にあったことで脚色はありません。
- 身近な問題: 内容は世界的レベルで幅広い人々に関心を持ってもらえるものです。
- 娯楽的な面もある: 小説の形態がとってあり、読み手を魅惑します。
- 興味深い: 法律Vs.医学という興味深いシナリオに加えて異様に映った場面も含まれています。
- 勇気を与える: 苦境の最中にみせる不屈の精神が心を打ちます。
- 影響力ある: 世界中の社会に影響を与える可能性を持ち、人々の考え方をも変える本です。
- スペシャル: この本に対するアシュトン教授からの尽力は、同教授の長い名高いキャリアの中で最後の仕事になりました。
- 叙事詩的: このストーリーについて物語ると、「エピック」という反応が最も多い。
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この本は私の全人生です。
23歳で学校に再度入学してから27年間、ほぼ気が休まることなく闘い続けた軌道でもあります。
読者の方は信じられないかもしれません。しかし、どうやって、それが起こったか、「私のストーリー」を読んで頂ければ分かります。
50歳にもなれば、ほとんどの人には家族があり、家があり、安定した仕事などがあります。しかし、私にあるのはこの本と借金だけ。他にはなにもありません。
つまり、この本を出版し成功させることは私には大きな意味があるのです。
繰り返しますが、これはただの本ではありません。私の人生そのものになりました。
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作文について
3月11日の大震災・福島原発事故後、避難住宅で本を書いている
51章に及ぶ原稿は右下に置いてあり、その上には小説の書き方についての教材が置いてあります。そして、写真の前にあるファイルは、山のような参考資料です。その他にも、スーツケースいっぱいの裁判関連書類や何千通もの連絡メールも参考してきました。
ジャンル
実話に基づいた小説
プロット(概要参照)
テーマ
(テーマは常に背景に潜んでおり、料理でいうと隠し味のようなものになっています。)
- 主なテーマ:処方薬依存が世界規模で蔓延している事実と、人は誰でもがその危険に直面していること。しかし、皆一人一人がそれを変える力を持っているということ。
- セカンドテーマ:日本(The Land of the Rising sun)での人生行路
- それぞれの部・章にもサブテーマがあります(短い物語の連続のようなもの)。
NB: The main theme remains inconspicuous throughout the story, then towards the end, it bubbles to the surface, revealing an all-important underlying message (the purpose of the story).
視 点
この本はエンターテイメント性を高めるため3人称で書かれています。これにより、自叙伝にならないように、カメラアングルを工夫することができ、物語的なこと、会話、登場人物の考えなどのバランスがうまく取れていると思います。
本の構成・長さ
The book is made up of six parts and a supplement written by Prof. Heather Ashton. Following the edit, it will likely consist of around 700 pages, across 50 or so chapters.
The story begins with background information preceded by the prologue which depicts a scene from the middle of the book to provide an element of suspense and anticipation for what is to come. The epilogue is a mirror image of the prologue, forming a complete triangle structure.
Part One moves through the background similar to a roller coaster heading towards the top of the tracks before the story really gets going on a course of twists and turns. The pace is varied, as it is in music or movies, with combinations of lulls and moments of high intensity and drama.
There are also multiple threads of interest sewn into the fabric of the story, such as how the lunches Shayne’s lawyer buys him get more extravagant as expectations rise, and how his way of addressing the defence changes over time.
As the dust settles, Shayne discovers thousands of others suffering similar fates in support groups online, resembling a scene where a battle-hardened warrior has stumbled across a burnt-out village of desolate and enchained people crying out in the dark. This is where the story goes out to sea, encompassing the greater problem worldwide.
The ending consists of multiple climaxes like a fireworks display – just when you think it’s over, there are a few more surprises to come.
STYLE
Both the prologue and epilogue appear in the present tense for aesthetic purposes. The main body of the book is written in the past tense; although, some parts are played out in the present tense (‘live scenes’), which are preceded by cues, to put the reader into the here and now, transporting them into places like the courtroom in real time. Scenes from the Great Eastern Japan mega-quake and Fukushima nuclear disaster are also played out in this way.
The book consists of narration, description (setting etc.), dialogue, characters’ thoughts (internal monologue), as well as brief snippets of letters, announcements (e.g. paging systems), similes, onomatopoeia etc. to keep the content varied and interesting. Periodic cues are used to give the reader a greater sense of time; e.g. Shayne’s Journey: Year 12.
There’s an additional voice, which makes occasional observatory comments, to put certain parts of the story into context from a medical point of view; however, these are limited to short infrequent para and are kept in sync with the overall flow of the story.
アプローチ
最初の原稿は、完全に自己流で書き上げました。その理由は、オリジナリテイを持たせたかったのと、物語の真実性を維持したかったからです。初回の原稿を書き終えた後、オンラインのNovel Writing Helpのようなサイトを利用して書き方を勉強しました(友人からもフィードバックももらいました)。現在、プロに編集してもらう準備として、身に付けた新たな知識を生かし自主編集に取り掛かっているところです。
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The Unusual Suspects
(Lawyer’s office − Ginza, Tokyo)
From left: Dr. Hudson, Alcohol & Drug Rehabilitation Specialist from Taranaki, NZ; Shayne Davis, ex-builder from South Auckland, NZ; Legal Consul Murai from Ginza, Tokyo.
Shayne Davis という主人公が展開する物語です。普段は物静かですが、内に秘めた情熱は計り知れないものがあり、目標を達成するためには、何事にも積極的に取り組むといった人物で、私の役を演じています。
彼の強い見方はムライという弁護士。小太りで抜け目のない風貌。昔の英国の弁護士が法廷でかぶっていたかつらに似た、刈込の髪型をしています。
ムライという弁護士はとても激しい性格を持ち、これが親切で心が優しい性格を持つニュージーランドの協力医と対立します。この医師もまた、繊細な人物です。
医療と法律の違い、また英語と日本語の違いはもちろんのことですが、Shayne はしばしば、この相反する性格の中を行き来します。
被告側の医師は骨の髄まで頑固な典型的な古いタイプの日本人です。ダークスーツに身を包んだ弁護士で構成されたチームに囲まれています。
基本的な登場人物は、主人公、主人公側の人間(主役・端役)、反対側の人間(主役・端役)、その他をいれて(エキストラとして出演する者を除いて)40人くらいです。
27年の長きに渡る物語なので、それぞれの章にそれぞれのテーマがあります。新しい人物が登場する一方で消えていく人物もいます。しかし、いうまでもなく主人公は一貫してどの章にも存在します。
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新宿駅(クリニック所在地)
Shayne はひどく込み合った電車にのっている。電車のきしむ音、灰色のビルデイングが通り過ぎていく。向かっているのは新宿駅(世界で一番忙しい駅)にあるクリニッツクだ。迷路のように込み入った通路、人でごったがえす出口。彼はよろけながらクリニックに入っていく。ゆっくりと、彼の能力を奪っていったクリニック。人間を衰えさせる薬で・・・
ニュージーランドの海岸
Shayne は離脱の苦悩から回復するのに1年以上費やした。いくばくかの機能を取り戻した後、Shayne は海岸沿いで散歩をする。そこで彼は上空のヘリコプターから撮影していたトムクルーズの映写クルーのとりこになる。「ラストサムライ」のロケが始まっていたーサムライ・・彼は後に自分自身のことをそう呼ぶようになる。彼はタカラキ山の麓を歩くこともある。映画の中で富士山として描かれた山。世界最初のエベレスト登頂に成功したEdmund Hillary がトレーニングに使った山でもある。
東京銀座の弁護士事務所
Shayne は1カ月半に1回ぐらい弁護士事務所に通う。多くのシーンは事務所の会議室内で展開されている。Shayne の弁護士はヘビースモーカーだ。これについては数々の場面が出ている;Shayne は繰り返し彼のタバコを見つめる。東京地裁の証言台に立つという、逃れることの出来ない旅立ちに向かってカウントダウンをしている砂時計をタバコが演じている。
福島
2011年3月11日。東日本に大規模地震が発生し、福島原発事故が続発する。この時までの何年かをShayne は福島で過ごす。
これらのシーンはリアルタイムで読者をその場に引きずり込んでいきます。地震、原発事故、そして総理大臣公邸の様子などが展開していくのです。カメラは切り替わります。日本人の代理人弁護士もいないまま最高裁での上告に挑むShayne の姿。余震が続く中の放射能漏れ、計画停電の中でも避難所を転々としながら裁判の資料を書き上げますー多くの資料は蝋燭の灯の下で書かれます。
その他の場面は: 数々の病院、東京簡易裁判所(調停)、東京地裁、東京高等裁判所、最高裁。すべてが終わってたどり着いたのが避難所です。そこで時間を過ごし、事態を立て直そうとします。
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書店の棚に並ぶとこんな感じになるでしょうか?
上りゆく太陽は、日本だけでなく世界中でかつてないほどの広がりを見せている処方薬依存を表しています。表紙の上の部分、白い部分は社会が表面的には大丈夫そうに見えることを表す一方で、下の黒い部分は、闇に葬られている多くの人たちが独りで依存症に苦しんでいることを表しています。白い部分はまた陰の部分、処方薬で人生を変えられてしまう側面を表しており、一見大丈夫に見える人でも、危険にさらされているということを表現しています。
日本では、太陽は「善」の象徴です。では、どうやって善いことと悪いことを関連させることができるのか?同じことが政府機関と製薬会社にも言えます。これがさらなるもつれを表紙に畳みかけています(人々を欺くという罪)。
表紙の白黒部分は陰陽の概念でもあり、例えば、光もあれば暗闇もあります。ある意味で日本社会に根付く「本音」と「建て前」の意味でも捉えることができ、一皮むいた下にみえる真実です。
なるほど、この表紙は、衝撃的ですが、それが目的です。旧態依然とした考えにしがみ付いている限り、現状を変えることなどできないからです。
REAR COVER
The rear cover makes a play on a case report (amendments pending) to introduce the content of the book.
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The Japanese elements: earth, wind/air, fire, water, void/spirit are also reflected in the chapter names. Chapters are subject to change.
最初に: 医師からの送り物
第一章: 日本との関わり合い
◎日本への道 ◎異文化交流の架橋を築く ◎日出ずる国での新生活開始
第二章: 処方薬中毒
◎転 落 ◎まじない薬剤治療 ◎日食開始 ◎部分日食 ◎皆既日食 ◎脱出の試み ◎更なるまじない薬剤治療 ◎脱出成功
第三章: 脱出後
◎離 脱 ◎回復への道 ◎新しい夜明け
第四章: 真実を求めて
◎新しい任務の準備 ◎恐怖に向き合う ◎調停へ ◎ジャッジメント1 ◎東京地裁へ ◎再編成 ◎原告尋問の準備 ◎原告尋問 ◎日本での生活再建 ◎ ジャッジメント2 ◎東京高裁へ ◎いよいよ正念場 ◎正念場が続く ◎煙 幕 ◎内面のサムライの出番 ◎ジャッジメント3 ◎大地震 ◎避 難 ◎上 告・ジャッジメント4
NB: The following chapters will be reduced during editing.
第五章: 現状に向き合う
◎余 波 ◎余波が続く ◎ザ・アシュトンマニュアル ◎助けを求めて ◎試 練 ◎試練が続く ◎タイムアウト ◎予想外の出来事
第六章: 活動開始
◎事態を打ち明ける ◎ISAM 国際学会の申請 ◎ISAM 国際学会の準備 ◎ISAM 国際学会の参加 ◎ISAM 国際学会の後 ◎国への要望書 ◎旅を終えて
最後に: 医師への送り物
追 補: 世界の問題
Underlying theme: Separate from the main theme (see composition), the underlying theme of this story is based on a life journey in The Land of the Rising Sun which is reflected in the chapter names. Reference is often made to the sun and earth, as well as to eclipses, hocus pocus, samurais etc. to conjure up feelings of sorcery and wizardry for creative purposes. The distinct seasons of Japan are also drawn on, offering the reader an additional sense of time and colour.
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前付けのサンプル
卒業の日 お母さんと私
多くの犠牲をはらって、見守ってくれている母にこの本を捧げます。
I dedicate this book to my Mother in recognition of her selfless and loving support.
My mother is now eighty years old and lives in constant pain from multiple degenerative back problems and arthritis.
Several years after adopting my younger brother and me, she went through the pain of losing her own mother, followed by divorce, leaving her to raise two boys alone while fulfilling both parent roles.
Working as a full-time secretary during the day, she cooked at night, as well as mowed the lawns, fixed the car, redecorated the house and so forth on weekends. Somehow, she even managed to do volunteer work helping animals at the SPCA.
She was always there when we were sick, extending a loving caring hand. Following the recession in the late eighties, she helped me return to school, as an adult student, so that I could retrain in another field and then supported me through university where I majored in Japanese.
Despite the toll it had on her own health, she was there again when I went through the pains of prescription drug withdrawal.
After retiring, she did yet more volunteer work, as a member of victim support, helping people in the local Taranaki community.
My mother said that all she ever wanted was for us two boys to be happy. While hoping that this book will be successfully published, I would like to dedicate it to her as a show of gratitude and respect for all that she has done and been through.
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ベンゾジアゼピン系薬(BZ)は向精神薬に分類されます。睡眠障害、不安症、ストレスに対してもっとも広く処方されている薬です。BZはまた、筋緊張の緩和、痛み、うつ状態といったこと以外にも、患者の訴えに対して適応外でも多く処方される薬です。
BZは1956年に初めて開発されました。広く社会に出るようになったのは1960年代のことです。“Mother’s Little Helper” というローリングストーンズの名曲ができるきっかけにもなりました。
市場に大量に出ているBZの中には、セルシン、ソラナックス、リボトリール、コントール、ワイパックス、ハルシオンといった商品名が広く知られています。
BZは短期間(2-4週間)では効果のある可能性がある一方で、多くの医師は、こういった薬のリスク(害・副作用)や後々どうなるかについて無知であるため、何十年にも渡って世界中で過剰に処方してきました。
多くの専門家や患者たちも同様に、BZはヘロインより依存しやすいと訴えています。BZは、何カ月も、何年も続くことさえある離脱症状とだけでなく、多くの有害作用も持っています。
BZのような向精神薬に思いがけず依存してしまう問題は日常的になっており、社会全体に及ぼす影響から誰も逃れられない状況です。
BZは暴力犯罪、自殺、家庭内暴力、失業、他の様々な「反社会的」な問題につながっています。子供たちや高齢者に対する過剰な、そして不適切な処方もまた広がっています。
製薬会社が医療を支配している現状から、現在の医療は「科学」ではなく「医療産業」を動かしている「利権産業」であることは明らかなようだと私には思えます。
多くの国では、事態を立て直そうと、政府に対して働きかけているにも関わらず、国際麻薬統制委員会の年次報告書によると、相対的なBZの消費量は世界全体で高いままです。
この本は、日本で急性眩暈発作に襲われ、そこで病院に行ったがために、思いもよらないベンゾジアゼピン系薬剤依存症になってしまったニュージランド人男性についての物語です。離脱の後に、裁判で正義を求めた後、こういった薬について世界レベルで注意喚起を促す働きかけに乗り出しました。それがこの本の主人公です。
小説の文体をとってありますが、本当にあった話です。そして、興味がもてるように読みやすくしてありますが、重大な教育的要素が組み込まれています。
英国、ニューカッスル・アポン・タイン大学
名誉教授(臨床精神薬理学)
ヘザー・アシュトン
2015年11月2日
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医師からの送り物
長野県の春の日差しが差し込むある日のこと。雪を抱く雄大な山々と、曲がりくねって流れる川に取り囲まれた山間の、日本の伝統的な二階建てに、ルームメイトのジェーソンとミキコと共に34歳のシェインは昼食の準備をしていた。
小鳥のさえずり、田園を流れるせせらぎの音、桜の花、外の景色が長い冬の終わりを告げている。
「シェイン、お昼だよ」 ジェーソンが呼びかける。
皆で食事をしていると、馴染みのある郵便配達のバイクの音が聞こえてくる。隣家との間に止めてアイドリングしている音だ。
「配達です!」
「俺、行ってくるよ」
ジェーソンは階下へ降りて行いく。
「ジェーソン・デイビスさん当ての小包がきています。」
ジェーソンはサインをして受け取り、包みを開けながらダイニングに戻っていった。
「何?」 ジェーソンが尋ねる。
「なんだろう? 医者が書いた本みたいだけど…表書きがないんだよね…」
♣
しかし、ここでのメッセージは明らかだった。撤回しろ! 自分の相手が誰だと思ってる?!
注:プロローグ(上記)、エピローグは 美的感覚をねらって現在形で書かれています。本文は過去形ですが、臨場感を出すために、いくつかのシーンは(合図とともに)現在形に切り替えます。例えば、裁判のシーンでは読者をまさにリアルタイムで法廷に引き込み、東日本大震災、福島の原発事故のシーンにもこの手法が使ってあります。
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資料・進歩
裁判の書類とその他の参考資料(大分は日本語)
およそ50章に亘るの原稿を作成した際、下記の資料を参考にしました。
- 裁判関連書類・証拠(上記写真)
- アシュトンマニュアル(世界的権威)を含む医学文献
- 数千通の電子メール
- 何枚かの日記
- 小説作成について学習資料(Novel Writing Help)
- その他の参考資料
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This book has come to represent a lifetime’s work, as it is built on life experiences spanning almost thirty years (since January 1990).
最初の草稿に4年半かかりました。私は福島から避難を余儀なくされましたが、書き始めたのは生き延びるために配給の食料を手に入れようとしていた頃です。
休むことなく原稿を書き温め、避難先の長野県で、酷い環境ストレスを耐えて、光熱費停止の警告が頻繁に届き、暖房器具を使わずに冬を3回過ごしてきました。長野の冬は長く(約5か月間)、氷点下10-15度に下がる日も多くあります。
After taking a year out to do volunteer work and help others, I started the editing in January 2017. However, the Fukushima evacuee housing assistance ended in March 2017, and after three attempts at moving into civilian housing (twice in Japan), I still haven’t been able to secure a place, without distractions, that is suitable for writing a book of this complexity. This has left me in desperate need for a suitable place to complete the editing.
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最も驚いたことは、高裁が、中毒を引き起こすとみなされるベンゾジアゼピンの用量を決める際、製薬会社が作成した添付文書に信用を置いたことであった。
「負けた気がしません。私は勝ち、裁判所が負けたと感じています。彼らは医師たちを守る一方、社会を守り損なったように思えます。私がやりたいことは、私の経験を紹介したり、裁判を通して集めた資料を使ったりして、依存患者や依存に陥る可能性のある人たちのために情報を提供することです」